更新日:2026年2月12日
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令和6年5月に民法等の一部を改正する法律が成立しました。この法律は、父母の離婚後も子どもの利益を確保するため、子どもの養育に関する父母の責務を明確化するとともに、親権、養育費、親子交流などに関する民法等の規定を見直すものです。親権については、協議離婚の際、父母の協議により父母双方(共同親権)または一方を親権者として指定することができるようになります。(この法律は令和8年4月1日に施行されます。)
親権や婚姻関係の有無にかかわらず、子どもを養育する責務を負うことなどが明確にされました。
親は、子どもが心も体も元気でいられるように育てる責任があります。子どもの利益のため、意見をよく聞き、人格を尊重しなければなりません。
親は、子どもを養う責任があります。子どもが親と同じくらいの生活を送れる水準でなければなりません。
子どもの利益のためにお互いを尊重して協力し合うことが大切です。次のような行為は、この義務に違反する場合があります。
暴力や相手を怖がらせるような言動
他方の親による子どもの世話を不当に干渉すること
理由なく他方に無断で子どもの住む場所を変えること
理由なく約束した親子の交流の実施を拒んだり、妨げたりすること
なお、DVや虐待から避難するために必要な場合などはこの義務に違反しません。
親権は、子どもの世話や、お金・物の管理など、子どもの利益のために使わなければなりません。
これまでの民法では、離婚後は、父母の一方のみを親権者と定めなければなりませんでした。
今回の改正により、離婚後は、共同親権の定めをすることも、単独親権の定めをすることもできるようになります。
食事や着る服を決めること、短い旅行、予防接種や習い事などは、父母のどちらかで決めることができます。
子どもの住む場所を変えることや将来の進学先を決めること、心と体の健康に大きな影響を与える治療や子どものお金の管理などについては父母が話し合い、決めることになります。
なお、意見が対立するときは、家庭裁判所が、父または母の請求により、父母の一方を当該事項に係る親権行使者に指定することができます。親権行使者は、その事項について、単独で親権を行うことができます。
DVや虐待からの避難、病気やけがで緊急の治療が必要な場合などは、父母の一方が単独で親権を行うことができます。
養育費を確実に、しっかりと受け取れるように新たなルールの創設やルールの見直しが行われました。
父母間で、文書において養育費の取り決めをしていれば、支払いが滞った際に、その文書に基づいて差押えの手続きを申し立てることができます。
施行後(令和8年4月1日以降)に発生するものが対象です。
離婚時に養育費の取り決めがなくても、子どもと暮らす親が他方の親に対して、暫定的に一定額の養育費を請求することができるようになります。その額は、子一人あたり月額2万円です。
法定養育費は、父母間で取り決めるべき養育費の標準額や下限額を定める趣旨のものではありません。
施行後(令和8年4月1日以降)に離婚した場合が対象です。
家庭裁判所は、養育費に関する裁判の手続きをスムーズに進めるために収入情報の開示を命じることができることとしています。また、養育費を請求するための民事執行の手続きにおいては、地方裁判所に対する1回の申立てで財産の開示、給与情報の提供、判明した給与の差押えという一連の手続きを申請することができるようになります。
親子交流や父母以外の親族との交流に関するルールが見直されました。
家庭裁判所の手続き中に親子交流を試行的に行うことができます。家庭裁判所は、子どもの心身の状況に照らして相当であるかや、親子交流の試行的実施の必要性があるかなどを考慮して、親子交流の試行的実施を促すか否かを検討します。
父母が婚姻中に、様々な理由により、子どもと別居している場合の親子交流については、父母の協議で定め、協議が成立しない場合は、家庭裁判所の審判等により定めることが明確にされました。
祖父母等と子どもとの間に親子関係に準ずるような親密な関係があったような場合、子どもの利益のため特に必要があるといった場合は、家庭裁判所は、父母以外の親族と子どもとの交流を実施するように定めることができることとしています。
今回掲載した内容以外にも、財産分与に関するルールの見直しや養子縁組に関するルールの見直しも行われております。
詳細については、法務省が作成のパンフレット、ホームページをご参照ください。
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